令和8年 旅館の経営指針「リ・ポジショニング～新たな視点、新たな可能性～」

個人化、インバウンド拡大、物価・人件費の上昇と、旅館・ホテルをめぐる市場環境は加速度的に変容しています。こうした中、人口減少の流れの中で、全体に宿泊客数は停滞、宿泊単価の上昇傾向により売上が維持されているといった現状がうかがえます。

高単価化は旅館・ホテルにとって好ましい傾向ではありますが、「お客様の支持を得た結果として単価向上が図られているのか」を意識する必要があります。「なんとなくの高単価」に依存すれば、やがては価格と評価の乖離が脆さを露呈するでしょう。
いま必要なのは、自館の提供価値と獲得すべき支持をもう一度定義し直すことです。

こうしたことをふまえ、本年の旅館の経営指針のテーマを、「リ・ポジショニング ～新たな視点・新たな可能性」といたしました。「リ・ポジショニング」とは、文字通りポジショニングし直すことです。
また、座標軸そのものを変えて「勝てる軸」を選ぶ意味を含みます。そこから新たな可能性を見つけ出し、「仮説」を立て、その実現を目指していただくことを提言するものです。

株式会社リョケン　代表取締役社長　佐野 洋一

目次

Ⅰ 経営環境の変化とその対応
◇1．旅館業界をとりまく経営環境
◇2．リ・ポジショニング

Ⅱ 旅館の重点施策
◇1．リ・ポジショニングを実現する
　　人的資本経営に向けた取り組み
1．人的資本経営を取り巻く厳しい環境
2．体系的な人材戦略への取り組み
3．運営改善による労働時間の見直し

◇2．商品･販売におけるリ･ポジショニング
1．旅館商品の変化への対応
2．「強い」商品づくり
3．未来に向けた販売戦略

Ⅲ 旅館・ホテルの動向 ～リョケンアンケートから～
令和8年の重点課題（記入欄）
課題事項（記入欄）

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