株式会社リョケン

Ryoken Notes

~リョケン研究員から~

若手社員の成長とともに未来ある会社をつくる~若手の声を聞き、仕事を任せ、責任と自信をもたせる組織へ~

人材の採用と育成

ベテラン社員が若手社員に「活躍してもらいたい」「成長してもらいたい」と思っていることは間違いないでしょう。しかし、できるか不安だ、間違えないか、粗相をしないかなど、若手社員を思っているような理由を挙げて、自分の考えるやり方が正しいと指示を出したり、さらには自分で行う方がうまくいくとばかりに表立って行動してしまうことはないでしょうか。 実はそれが、若手社員の活躍や成長を止めてしまう要因の一つであることに気づかなければいけません。若手社員の成長なしに、会社の未来はありません。若手社員の意見や話を真摯に傾聴し、考え方を理解して調整し、仕事を任せていくことで、責任感の醸成と自信を育むようにしていきたいものです。

ベテラン社員が気をつけたい行動や言葉

例えば、会議や話し合いの場で、意見を求めても若手社員が何も言わない、思っていることを語らないような状況があるときに、「消極的だ」「指示待ちだ」という言葉で片づけていたら、それはとても危険なことです。若手社員が意見を言わないのは、組織やチームのあり方に問題があるのではないか、少し立ち止まって考えてみましょう。
実は、ベテラン社員の様々な言動や行動が、若手社員が消極的とも思える状況になる要因になっているかもしれません。

意見交換の場で、ベテラン社員が自分の「勤務年数」や「経験値」を、若手の意見に対する説得(反対意見)に使ってはいないでしょうか。経験からくる判断で「自分が正しい」とすることは、言ってる自分は気持ち良いでしょうが、これは若手社員を傷つけ、自分の存在価値に対して自信をなくしてしまいます。経験数は働いてきた年月の証であり、ベテラン社員にとってはかけがえのない自信であることでしょう。しかし、ベテラン・先輩社員の一言は、言い方や伝え方によっては、そのまま「パワー」として受け取られます。若手社員は「経験」ではベテラン社員には絶対に勝ることはできません。「経験」を判断基準にされてしまうと、若手社員は何も言えない、考えても仕方がないものだとおもってしまいます。

また、ベテラン社員が「最近の若い人は・・・」という言葉を口にしていないでしょうか。待ってください、ベテラン社員の皆さんも、入社したての頃に同じことを言われてなかったでしょうか。年齢差があれば、生きてきた時代の違いがあることは変えられない事実です。この言葉は、常に同じことが繰り返されていると気づくことが重要です。

意見を述べなさいと言っておきながら、若手の意見に真摯に耳を傾けていたか、意見に対してすぐに否定的な言葉をかけていなかったか、意見の途中で遮ったり反対意見にすぐに反論したりしていなかったか、意見を認めて何かを変えることはあったか、振返ってみましょう。

 

危険な状況に陥っている若手社員のサイン

入社した頃や、皆が盛んに話しかけていた新人の頃は、若手社員も自分から積極的に話したり、意見を言っていなかったでしょうか。組織のなかで積極的な意見や態度が見えなくなってきたら、それは危険な状況であると認識しましょう。

「学習性無力感」= 意見に対して否定的なことを言われる経験を重ねると、言っても変わらない、努力しても意味がないといった状況になってしまうこと
「拒否回避志向」=「失敗したくない」「否定されたくない」「怒られたくない」という心理

若手社員も先輩社員がその上のベテラン社員に意見を言って、どのように言われたか、どのような態度になったのかをみて(学習)います。意見を述べた先輩社員の状況がその後、良くない結果になっていたら、若手社員は「学習性無力感」「拒否回避志向」に陥っていきます。
このような組織やチームでは、主体性の欠如、会社に対するエンゲージメントの低下、優秀な人材の流出、パフォーマンスの低下、新たな知識の蓄積の低下、イノベーションの停滞などが生まれます。

ベテラン社員と若手社員しかいない(中堅社員がいない)会社である場合は特に、組織の状況をしっかりと見極め、これまでのやり方が正しいと固持せずに、時代に合わせてベテラン社員からアップデートする必要があると認識する必要があります。

 

「心理的安全性」を確保し組織を活性化、若手社員とともに会社の成長を促す

「心理的安全性」という言葉があります。「心理的安全性」は、ハーバードのエイミー・エドモンドソン教授により提唱されたもので、「チームの他のメンバーが自分の発言を拒絶したり、罰したりしないと確信できる状態」と定義されています。2015年にGoogle社が「チームの生産性・パフォーマンスを高める最も重要な要素は「心理的安全性」である」と発表したことで注目を集めたといわれている言葉です。積極的な意見交換や活性化している組織では、「心理的安全性」が保たれているということです。

ベテラン社員の経験則で判断されていたり、声が大きい人の意見が通りやすかったり、組織長だから絶体的な存在であるとする組織ではなく、若手社員も安心して意見を言える環境であるかがベースです。

さらに、ベテラン社員は未熟だと思われる意見や間違っていると思う意見でも、最後まで真摯に話を聞く(傾聴し)ことを習慣づけるようにしましょう。意見を尊重し、間違った意見も否定ではなく、理解を求めるように導くことが大切です。若手社員は自分の意見が組織に少なからず影響を与えられたり、責任ある仕事を任せられたり、挑戦することを促されたり、自らが成長を実感できると思える状況こそが、若手社員の力を発揮させることにつながります。

訪問している旅館のひとつに、若手社員が精力的に、自主的にイキイキと働いている宿があります。その宿では、経営者は現場の社員に考えさせ、決定させ、行動をさせています。若い社員が自らの意見や行動が宿の成長に結びついていることを確信できるので、ここは退職者も少なく、毎年多くの新入社員の応募もあります。

ベテラン社員も若手社員も「いま(現在)」このときに仕事をしています。ただし、ベテラン社員は「過去」(いままで)をみて仕事をする場合が多く、若手社員は「未来」(これから)をみて仕事をしていることが多いと感じます。お互いが認め合うことで、組織のパワーが発揮されることを認識しましょう。
(長島 晃)

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