株式会社リョケン

旅館経営の知恵

-リョケン研究員が
お届けする経営のヒント-

団体グループの受け入れ手順

接客現場のオペレーション

コロナ前のような大団体は減ったものの、50名前後の団体や20名前後のグループのお客様は、戻りつつある一方で、団体グループの対応を現場で知っている人が少なくなっていたり、全くの初心者ばかりというケースをよく聞くようになりました。また、添乗員同行が当たり前だった頃に比べると、同行されない旅行や、当番の持ち回りの幹事様が取りまとめているケースが明らかに増えています。ここでは、少数でも効率よく効果的な運営をするために、「情報共有」と「段取り」を念頭に、団体グループの受け入れ手順の例を示します。現場任せにせず、自館のマニュアルの見直しに役立てていただきたいと思います。

1. 事前準備=情報把握

 「団体グループ受け入れシート」をというものによって、部署間(営業/予約→フロント→接客)で共有しやすい仕組みにします。

 

団体グループ受け入れシート 【項目例】
① 基本情報:団体グループ名、人数、提供客室、夕食会場・時間、朝食会場・時間
② お客様情報:旅行目的、主な参加者の立場、来館履歴
③ 幹事様/添乗員情報:お名前・当日連絡先
④ 交通情報:手段、到着時間、バス会社名、バス(車)の台数、到着前立ち寄り先
⑤ スケジュール:(会議時間・場所)宴会時間、(二次会時間・場所)、出発予定
⑥ 社内情報:営業担当者、予約受付対応者、当日対応窓口・フロント窓口
⑦ 宴会詳細情報
⑧ 会議・二次会等情報
⑨ 会計精算情報
⑩ エージェント情報

 

*シートの内容は現場の受け入れ対応に沿って作り、 ①から⑥は到着時に必要な情報、⑦から⑩は業務別に見やすくまとまりのあるフォームにします。
*⑦から⑩は、必須事項の項目と備考の自由記入枠で構成します。

 

 営業・予約を含めて全館共通のフォームとしておくことで、どこに何が書いてあるのか探したり、情報の聞きモレ・記入モレを防ぐためにも役立ちます。従来のような専任の営業担当が少なくなっていたり、経験の浅い予約担当が増えていたりする施設では、特に採用をお勧めします。

 

お出迎えから受け入れ情報の精度を高める

 ご到着時間の1 ご到着時間の1-2時間ほど前に、幹事様/添乗員様に電話をして、ご挨拶と到着時間の予測を承るようにします。
 事前に伺っている到着時間はあくまでも目安なので、限られた人員態勢で宴会場の準備や個人のお客様対応をしている中で、出迎え体制を整えるためには、より正確な到着時間を伺うことは重要です。さらに、添乗員同行でない団体グループのお客様の場合は、到着してから人数変更やアレルギー対応、部屋割りの変更があることも少なくなく、到着後に各部署で変更対応に追われることのないよう、こうしたことの事前確認も、ぜひ取り入れたい手順です。

 

当日電話の応答例

 「〇〇温泉の〇〇館でございます。本日はありがとうございます。
わたくしは、お出迎え担当の〇〇と申します。ただいま少しよろしいでしょうか。・・・おそれいります。
 早速でございますが、本日のご宿泊は〇〇名様(お子様〇〇名様)で承っておりますが、みなさまお揃いでご到着でしょうか。・・・かしこまりました。みなさま、お部屋割をご存じでしたら、すぐにお部屋にお入りいただくようにご案内いたしますか。・・・かしこまりました。
 それではロビーで(バス車内で)館内のご説明後、お部屋にご案内いたします。・・・ご到着はこの後〇〇時、ご宴会(お夕食)は〇〇時と伺っておりますが、ご予定通りでいらっしゃいますか?・・・かしこまりました、ご到着時間が変更になりそうでしたら、〇〇インターなどでご一報いただけますでしょうか。おそれいります。
※承っていない時は、「ご予定はお決まりでいらっしゃいますか?」と伺っておく。
・・・それでは、あと少しでございますが、どうかお気を付けてお越しくださいませ。・・・
お迎えのご準備をしてお待ちいたしております。
〇〇様(幹事様・添乗員様のお名前)、ありがとうございます。失礼いたします。」

 

2. バス到着時の誘導手順

1)所定の場所に停めていただくように誘導する。
2)バス会社名・お客様名をフロント(事務所)へ伝え、幹事様/添乗員様およびお客様の誘導について指示をもらう。
●バス会社名がわかっていれば、玄関前担当者は団体名を確認するよりも早く連絡を取ることができます。
●団体ごとの到着対応チーフ、バス1台につき1名の担当者、およびご案内スタッフは、到着予定時間10分前には玄関にスタンバイします。
3) 幹事様/添乗員様にご挨拶し、館内説明をさせていただく場所(バスの中、ロビーなど)等をお伝えする。
4)館内説明の後、客室等、館内へ誘導する。

 

幹事様/添乗員様対応

1)幹事様/添乗員様をフロントまたはロビーへ誘導する。
2)部屋割りが済んでいるか確認し、お客様は、(部屋割り済みの場合は)そのままお部屋か、(部屋割り未決の場合は)ロビーにご誘導する。
3)幹事様/添乗員様によるチェックインが済んだら、客室へご案内する。
※特に大きなお荷物がないか配慮すること。

団体グループ受け入れを、少人数でも無理なく運営できるようにするための手順の例をご紹介しました。お客様に安心して過ごしていただけるよう、ぜひ自館のマニュアル見直しにお役立てください。

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