ものづくりの町から、温泉旅館の新たな形「仕事創りの宿」を提案
嵐渓荘(新潟県・越後長野温泉)
燕三条駅から車で45分、渓流沿いに建つ一軒宿、嵐渓荘。ものづくりの町・新潟県三条市に一軒しかない温泉旅館という立地特性を活かし、既存客室と既存宴会場にビジネス利用向け機能を高めた改修を実施。地元の企業・観光事業者等とも連携する温泉旅館の新たな活用方法「仕事創りの宿」を新展開することで、新規顧客の獲得、収益の付加を目指した。
「仕事創りの宿」を展開する上でのポイント
① 現状の商品構成ではコロナ禍、コロナ後の売上の維持・拡大が極めて困難である。
② 変化していく旅行需要に柔軟に対応し、新しい顧客層を開拓していく必要がある。
③ 当社の立地・施設・料理・接遇サービス、全ての強みを活かしきる施設への転換を図る必要がある。
④ 施設や客室の機能性を向上させることで、生産性向上を同時に実現する必要がある
今回の事業概要
〝ものづくりの町・燕三条エリア〟において〝三条市に一軒しかない温泉旅館〟という立地特性を活かし、また、普及が期待されるワーケーション事業をとりいれ、ビジネス向け商品を再構築する。
既存客室と既存宴会場にビジネス利用向け機能を高めた改修を施し、地元の企業・観光事業者等と連携する温泉旅館の新たな活用方法=〝仕事創りの宿〟を新展開することで、新規顧客の獲得、収益の付加を目指す。
商品整備の方向性
①コロナ禍で遊休施設と化した既存宴会場をコワーケーションルームに 改修。また、稼働が低く、利用単価も低い客室4室を3室のワーケーションに対応した客室に改修。これら敷地・施設内のワーケーション向け環境の整備により〝仕事創りの宿〟を目指す。
② 周辺施設・組織と連携し、研修型、体験型などの各種宿泊パッケージを造成することにより、地域への貢献を図る。新規市場として、リゾートワーケーション、1人ワーケーション、企業マッチングによる会議・食事、インキュベーション(勉強会) をターゲットとした新規顧客層の開拓を図る。
③ 個室食事処を増やし食事提供の労務負担を軽減し業務効率化を図る。
④ ビジネス利用で宿を利用した方が、次回はプライベートで再訪するような縁づくりに取り組む。
⑤ 2026 年国道『新・八十里越』開通よる商圏拡大を見込み、福島・北関東方面への販路拡大を図る。
【なぜワーケーションなのか】
燕三条エリアは金属加工などの工場が集積する、国内有数の「ものづくりの町」である。三条市調査の燕三条駅新幹線利用者ヒアリング調査によると、三条市の来訪目的は45%が業務・ビジネス目的である。
1. 客室改修(ワークデスク+ベッドルーム+テラス)
躯体を残しつつ外部の自然を取り込んだ、現状を最大限活かしたリノベーション。目的性をもたせ、快適性を向上させることで、利用価値の高い施設とし、利用率・収益性を高めるねらい。
棟名を「りんどう」から「翠悠館」に変更した。
2. 宴会場をコワーケーションルーム兼食事処に改修
36 畳の和室宴会場をワークルーム兼食事処に転用して有効活用。可動式パーテーションで4区画に分割可能とした。嵐渓荘の魅力である自然を取り入れるために、廊下位置を変更して、中庭側に広縁を設け、小スペースながら開放感ある個室に設計。
3. 中庭テラスの整備
中庭は、水のせせらぎと四季の草花、鳥のさえずり、夜はライトアップすることで、幻想的な空間をお楽しみいただけ、お客様が集えるテラスを整備。
販売拡大に向けたプラン
滞在プログラムの造成
周辺観光施設・組織、企業研修運営会社等と連携
地域内のアクティビティ(川下りラフティング、スノーシューツアー、BBQキャンプ)、NPO(古道歩きイベント、自然観察ツアー)、体験施設(そば打ち体験、鍛治打ち体験)、や、 企業研修会社等と連携し、共同体験、研修、インキュベーションが組み込まれた利用プランを造成する。
個人向けワーケーション
~静かな里山で集中とリラックス
客室、館内どこでもWiFiご利用可能。ご希望される方にはコワークスペース(個室)のご用意もできる。 また、リフレッシュのためのアクティビティもある。宿の施設内ではヨガ、マインドフルネス瞑想、登山、川遊び。車で30~40分出かければ、燕三条産業観光体験もできる。
グループ向け研修・体験
〇〇〇〇〇〇
◯◯◯◯◯◯
嵐渓荘ワーケーションPR動画「動画貼る」
オープン後の単価推移
旧りんどう(オープン前)に比べて1万円弱の単価アップを実現
全館で見ても、2000円ほどの単価アップ
「グラフ出す」