株式会社リョケン

第99回 短観アンケート「2025-2026年 冬の実績・春の見込み」

リョケンでは、全国の旅館・ホテル様を対象に、四半期ごとの実績や見込みをベースにした業界動向調査 「リョケン 短観アンケート」 を、継続的に行っております。このほど、第99回アンケート (2月実施分) の集計がまとまりましたので、以下の通りご報告させていただきます。

ご多忙な中でご協力いただきました皆様には、心より御礼を申し上げます。
<調査期間:2025年2月1日~2025年2月15日、FAX回答数:30軒、回答率:3.7%、eメール回答数:49軒、回答率:7.5%>

冬の実績 - 個人客の動きが鈍化

冬(12月~2月)の実績についての回答をまとめました。今回調査結果とともに前回調査の「見込み」と前年調査の「実績」とを比較しています。

●基本宿泊単価・総宿泊単価
基本宿泊単価・総宿泊単価ともに「上昇傾向」が50%を超えており、単価の上昇傾向は続いているものの、前年冬の実績は下回っています。一方で「下降傾向」との回答が総消費単価で16.9%あり、物価高騰の中でお客様の消費金額の低下を指摘するコメントもあり、価格面での不安定さも見てとれます。

基本宿泊単価_総宿泊単価
基本宿泊単価_総宿泊単価

●客数傾向
前年冬の実績では約半数が「増加傾向」との回答でしたが、今回は26.6%となっており、「減少傾向」が32.9%と上回る結果となりました。地域別では、関東、甲信越、北陸、近畿で「増加傾向」が20%を下回っており、集客の伸び悩みがみられます。豪雪の影響を指摘するコメントも見られました。

●規模別客数傾向
規模による差異は大きくはありませんが、大規模施設で「減少傾向」が40%に上るなど、規模が大きい施設でより厳しい集客状況となっているようです。

客数傾向_規模別客数傾向
客数傾向_規模別客数傾向

春の見込み - 単価は維持・向上するも集客は不透明

春(3月~5月)の見込みについての回答をまとめました。

●基本宿泊単価・総宿泊単価
単価の「下降傾向」との回答はわずかで、単価の維持・向上のへ意欲は続いているものの、「横ばい」が「上昇」を上回っています。地域別では北海道・東北、甲信越、中国で「上昇傾向」が半数を超えていますが、北陸や近畿では少数にとどまりました。

●客数傾向
「増加傾向」との回答は22.8%にとどまり、6割が「横ばい」と回答しています。国内需要に厳しい見通しがされる中、団体集客やインバウンドの伸びへの期待がみてとれます。

●規模別客数傾向
規模により集客の見通しに差がみられ、小規模施設で33.3%が「増加傾向」と回答しているのに対し、大規模では15.0%にとどまり、45.0%が「減少傾向」と回答しています。

施設からのコメント・コメントからみえる傾向

●施設からのコメント(抜粋)
・近隣施設の開業や大雪の交通障害などにより、県内、隣県の需要低下がみられます。また、物価上昇によっ
・対策プランを打ちましたが伸び悩みました。他県での雪の影響や宿泊需要が減少していると考えられます。
・インバウンドの数が少ないが、欧米の方の来訪者数が増えてきている
・冬は直近の予約も多くあるが、春の予約は高単価の部屋が早い時期から予約になっている。
・OTAからの個人客が少しずつ落ちてきている印象。団体、インバウンドは逆に増えている。
・中国との関係悪化により、インバウンドのお客様が減っています。特に冬季はインバウンドの占める割合が
・冬は個人の外国人が多く、春は桜の日本人ツアーが多いが桜の開花状況により左右される。
・地元の団体は、忘新年会の利用が前年よりは増えているが、地元の個人は料金が上がったことで利用は減少
・冬季限定の夕食・朝食メニューを増やした企画が増加に繋がっている。
・4月より、従来の低単価料理を廃止し、ワンランクアップした単価の料理に絞るようにした。

●コメントから見える今冬・今春の傾向
中国の渡航自粛の影響もある中、欧米からの訪日が伸びているなど、インバウンドに集客が下支えされている現状がうかがえます。個人客の先の動きが鈍く、予約の間際化も進む中、団体の回復に期待するコメントも見られました。施設商品整備やプラン造成など、集客強化のための積極的な取り組みがコメントからうかがえました。また、先への不透明感から、地域としての取り組みに期待する声も目立ちました。