株式会社リョケン

新型コロナウィルス対策 緊急提言

リョケンへの問い合わせに対する個別の提言をまとめました。身近なことから経営的課題まで取り上げました。
貴社の経営方針、状況に合わせてひとつでも採用していただき、お役に立てば幸いです。

今、旅館・ホテルとしてなにをすべきか

中国が発端の新型コロナウイルス感染症は韓国・イタリアそして日本・アメリカ・世界各地に広まり、世界を揺るがす事態になりました。3月11日に国内の感染者数は600人を超えました。検査体制が整い、より多くの人が検査を受けると、この数値は大幅に増加するとも報道されています。

1月末、中国からの部品供給が中断された製造業にはじまった日本経済の収縮は、安倍首相の催事の自粛・不要不急の外出の自粛・学校休校の要請で交通機関、旅館・ホテル・結婚式場、外食産業、そして卸売・小売業にも大きな影響が出ています。政府は緊急融資、雇用調整助成金、フリーランス支援など、さまざまな施策を打ち出しました。

3月13日には新型インフルエンザ特別措置法改正案が成立しました。日本の叡智と努力によって終息することを確信します。

旅館・ホテルから世界を元気に!

1.安全・安心に配慮した運営を継続する

(1)スタッフのマスク着用でお客様に安全安心感をもっていただく。

スタッフがマスクを着用している場合がございます。
お客様と従業員の健康安全に配慮したものでございます。
ご理解、ご協力をお願い申し上げます。

(2)玄関ドア、エレベーター乗降ドア前など要所に消毒用ハンドポンプを置く
(3)手洗いおすすめのお願いを表示する
(4)マスク、消毒液が入手困難な場合は手づくりで対応(ネットで検索可)
(5)食事提供場所に配慮する
(6)バイキング料理提供に配慮する

2.当面の販売促進策

(1)予約データの推移を可視化し、経営者と幹部で共有して活かす
(2)毎日の新規発生とキャンセルの件数計と客数計を把握する
(3)今、売れることをする
(4)積極販促を始めるタイミングに備える(プラン・売り方を複数準備しておく)
(5)ネット販促を工夫する

3.必要なら縮小営業に取り組む

(1)客室の一部を不使用にする(棟別、階別)
(2)客室の一部を会食場にする
(3)1泊朝食プランでの販売もする
(4)計画的全館休業日を設ける
(5)雇用調整助成金を活用する

4.土俵中央で相撲を取る

(1)売上・損益の見通しを立てる(可能GOPを想定する)
(2)資金繰り計画を立てる(入りは控えめ、出るは多めに見積もる)
(3)緊急資金は少し余裕をみて借りる
・セーフティネット貸付
・衛生環境激変対策特別貸付
・新型コロナウイルス感染症特別貸付制度

5.借入金返済計画見直し

(1)金融機関との信頼関係を大切にする
(2)返済計画変更の方法
・元金返済の棚上げ
・利息支払いの棚上げ
・リスケ(月返済額の減額、借入期間の長期化)
・約定返済と新規の低利融資の繰り返し
(3)緊急融資を受ける(実質無利子・無担保を確認:低利(1%以下)・長期(7~10年)がベター)
(4)取引金融機関の構成

6.今だからこそ やるべきことに取り組む

(1)全社員で清掃“ピカピカコンクール(チーム編成:縦割り・横断チーム)”を開催する
(2)3S(整理・整頓・清掃)“改善コンクール(互いに参考にして、励みにする)”を開催する
(3)専門チームでメンテナンス(ACフィルター、配管トラップ清掃、ガラス・落葉、庭などなど)
(4)ブランド向上のために商品力向上に取り組む
(5)サービスの仕組みの向上に取り組みます
(6)1人で三役の仕事をするように再編する(主業務・副業務・応援業務)
1.応援を受ける側がその業務の手順を整理する。
2.応援してくれる人に教えておく。
3.応援を受ける・する際のマナーを共有する。
4.協力応できるように段取りをする。
(7)サービス向上・生産性向上の教育訓練に取組む(雇調金活用には要件確認する)
(8)改善メモ活動の浸透にさらに取り組む
(9)経営管理業務を充実させる

7.この危機を改革のチャンスとして取り組む

危機管理・自助努力を会社の発展と自己成長へのチャンスとして取り組む
これらの努力で、経営基盤を強化しブランド力を高めていきます。
その取り組みがメンバー個々の自己成長の糧となるように取組んでいきましょう。

旅館・ホテルから世界を元気に! 頑張ろうニッポン!

令和2年3月13日
株式会社リョケン 取締役会長
木村臣男