静岡県・熱海温泉「熱海の癒 新かどや」滞在の価値をより高める客室へとリニューアル
静岡県／熱海温泉の「熱海の癒 新かどや」様が、休止中の客室1室と既存客室3室等を改修し、2023 年2月にリニューアルオープンしました。
商品整備のポイント
新かどやは、熱海の温泉街から少し離れた高台に位置する客室数 18 室の小規模旅館で、創業から130 年を超える施設です。夕食・朝食ともに全室お部屋出しが特徴で、客室は「一室一亭」をコンセプトに全て間取りが異なる意匠で、18 室のうち 12 室に露天風呂を備えています。
一方、既存の館で最も古い南館は 1966 年の竣工で、オープンから 60 年近くが経過しており、経年による商品力の低下が課題となっていました。そこで、販売を休止していた露天風呂付和室１室の改装と、前年の改装時の積み残しであった既存和室1室の改装を行いました。合わせて、露天風呂付客室2室の小改装、エントランス廻りのリニューアルも実施しました。なお、今回の商品整備は、観光庁の令和4年度予算事業である、「地域一体となった観光地の再生・観光サービスの高付加価値化事業」を活用して実施しています。
商品整備概要
１．「梅」客室
和室10帖＋8帖と露天風呂、トイレ・バス付からなる南館客室「梅」は、水回りの不具合や経年による商品の陳腐化等の理由から、コロナ禍に入り販売を一時休止していました。そこで、今回の改装では浴槽・洗面周りの更新に加え、これまで布団敷きで対応していた客室をベッド化すると共に、内装をリフレッシュしました。
既存の壁や天井、サッシ等は残しつつ、8帖の和室をベッドルームに、10帖の和室は内装をリニューアルしました。前年に改装したベッドタイプの客室の需要も増えていたことから、今回の改装も同様の対応としています。また、料理提供に伴う人的な負担を減らすべく、「梅」客室に関しては素泊まりでの販売を基本としています。リニューアル後の入込は好調で、自家源泉かけ流しの露天風呂と合わせてお客様から高い評価を得ているとともに、新たな客層の開拓にも寄与しています。
２．露天風呂付２室、エントランス
既存の露天風呂付２室は、高稼働を続けていたものの、お客様からご意見の多かった洗面周りや内湯のリニューアル、クロスや襖・畳の更新等の小改装を実施しました。また、旅館の顔となるエントランスや玄関周りの改装も合わせて実施しています。
【静岡県／熱海温泉 熱海の癒 新かどや】
所在地：〒413-0029 静岡県熱海市小嵐町14-8
Tel：0557-81-6185
Fax：0557-82-3646
客室数：18室
【工事関連データ】
施主：株式会社 新かど旅館
総合企画：株式会社 リョケン
設計：瀬川建築設計事務所
施工：株式会社下田土建
着工：2022年11月
竣工：2023年2月
総投資額：約1,500万円